学校林活動
 松ヶ崎中学校には,伝統的な学校林があり,高い評価を受けています。大変広大なので,現在の生徒数では,なかなか管理が難しいところですが,毎年,保護者や地域の方々(鼓童研修所研修生含)の協力を得ながら,緑の少年団の活動として,一部,下刈り燻蒸などの作業を行っています。
  「下刈り作業」 松の成長の妨げとなる小さな枝や木を除伐すること。 「くん蒸作業」 薬品による害虫の駆除。(松くい虫などの被害木を伐採し,1m立方に組み,薬品をふってビニールシートを被せます。   
              

  毎年2回実施される学校林作業、参加者は増えています。第2学校林の看板の前で。
  (左から2002.5.19、2008.5.10、2010.5.8) 

第一学校林 第二学校林 第三学校林 第四学校林
地 名 浜河内大清水 浜河内上ノ坪 浜河内西河内 浜河内町野
項 目 面積 ha 本数 面積 ha 本数 面積 ha 本数 面積 ha 本数
昭和25年 3.5 15,000
昭和26年 3.2 15,000
昭和27年 5.5 16,200
昭和28年 7.0 18,000
昭和29年 5.8 23,500
昭和30年 2.5 10,000
昭和31年 1.2 4,800
昭和32年 1.5 6,000
平成11年 −1,000
平成13年 −33,800
合 計 7.9 0 15.0 44,200 5.8 23,500 1.5 6,000

  ● 樹種 : 赤松   ◎ 総面積 : 22.3ヘクタール(第一学校林は、平成13年度で閉鎖), 総数 : 約 73,700本

 平成11年度に松くい虫が見つかり,第一学校林の赤松を1,000本ほど,町を通して業者に買っていただきました。しかし,その後も松くい虫の被害が広がっていることがわかり,平成13年度の生徒による下刈り作業を最後に,全ての赤松が伐採されました。(平成13年度末で「第一学校林」は、閉鎖され、「教育のもり」整備事業に引き継がれました。)
 また,残念なことに第2学校林にも同じく松くい虫が発見されています。県の保安林に位置している関係もあり,被害のある木を伐採していただきました。平成13年度から,相川林業事務所や佐渡森林組合の協力を得ながら,被害対策として
くん蒸作業を行っています。     

                    

  平成15年5月11日 学校林薫蒸作業(鼓童研修生と一緒に) 


       

 平成22年5月8日 学校林燻蒸作業(森林組合、鼓童研修生と一緒に)

松食い虫被害とは・・・・・
 現在,日本中で起きている異常なマツ枯れは,マツの伝染病によるもので,科学的には「マツ材線虫病」といいます。病気を起こす犯人はマツノザイセンチュウという体長1mmにも満たない小さな線虫です。この線虫は,自分では別の木に移動できませんが,運び屋の「マツノマダラカミキリ」によって次々と健康なマツに運ばれ,伝染していきます。( 資料 : 「松くい虫からみんなでマツを守ろう!」 (社)全国林業改良普及協会 )

                 
 
第2学校林で見つかった「マツノマダラカミキリ」の幼虫。
 この中に,2〜3万の「マツノザイセンチュウ」が寄生するそうです。